【富山~長野】お得な切符紹介 ”立山黒部アルペンきっぷ”を使って標高3000mの世界へ行こう!
こんにちは、たのおかです!
2019年7月、また北陸へ行ってきました。北アルプス、立山登山が目的です。
旅の様子をご紹介していく前に、今回利用したお得な切符、”立山黒部アルペンきっぷ”について解説したいと思います。
これだけで、色々な乗り物に乗る、立山の自然を楽しむ、黒部ダムを見学するといったアクティビティができる大変便利な切符です。しかし利用する乗り物が多いため、使い方を把握するのがなかなか難しいです。なるべく分かりやすくお伝えできればと思います!
”立山黒部アルペンきっぷ”を使いこなして立山黒部アルペンルートを楽しみましょう!
それではどうぞご覧ください。
”立山黒部アルペンきっぷ”とは?
まず初めに”立山黒部アルペンルート(以下、アルペンルート)”についてご説明します。これは3000m級の山々が連なる北アルプスを貫いて富山県と長野県を結ぶルートとなっています。高原バス、ケーブルカー、トロリーバス、ロープウェイを乗り継ぎながら進み、雄大な山々や黒部ダムの景観を楽しむことができます。
”立山黒部アルペンきっぷ(以下、アルペンきっぷ)”は、出発地から”立山黒部アルペンルート”までの往復切符と、”立山黒部アルペンルート”での周遊乗車券がセットになったものです。
実は、アルペンきっぷには利用する経路ごとに4種類あります。
・ひだコース(高山線・中央線経由)
・しらさぎコース(北陸線・中央線経由)
・往復北陸線経由
・北陸線・中央線経由
です。
経路図については以下のサイトをご参照ください。
いずれの切符もアルペンルート内での乗り物には乗り放題となることは共通しています。それぞれ出発地や経由地によって好きなものを選ぶことができます。例として、実際に利用した北陸線・中央線経由のアルペンきっぷを解説してみたいと思います。
”立山黒部アルペンきっぷ(北陸線・中央線経由)”での経路を解説
大阪を出発し、富山側からアルペンルートを横断、長野県側に抜けて戻ってくるルートになります。特に関西から来られる方は長野側に抜けた後、どのように関西に戻ってくればいいかイメージしにくいかと思いますのでご参考になればと思います。
大阪駅→金沢駅:特急サンダーバード(指定席)
大阪から出発して北陸を目指します。まずは特急サンダーバードに乗車。北陸線を経由して金沢へ。この区間は指定席を利用することができます。みどりの窓口にてアルペンきっぷを提示、乗車する日付と時刻を伝えれば特急券を受け取ることができます。特急料金は初めからアルペンきっぷに含まれていますので、支払いの必要はありません。
金沢駅→富山駅:北陸新幹線(自由席)
現在、サンダーバードは富山駅まで直通していませんので、金沢駅で北陸新幹線に乗り換えることになります。この区間だけは指定席が使えず、自由席となります。ここで注意したいのが、”かがやき”は全車指定席のため、利用できないことです。”はくたか”、または”つるぎ”利用しましょう。私はやらかしてしまい、間違って”かがやき”に乗車してしまいました。ただし、乗車券および特急券は有効ですので、席に座らずデッキを利用すれば問題ないと車掌さんに教えていただきました。石川→富山間は20分程度。助かりました。
ちなみに、ゆきの切符はここまでで回収されます。
電鉄富山駅⇔立山駅:富山地方鉄道
富山駅に着いたら、富山地方鉄道に乗り換え。電鉄富山駅は歩いて3分程度です。アルペンルート専用の窓口があり、アルペンきっぷを提示すればアルペンルート内が乗り降り自由となる”乗車整理票”を受け取ることができます。またこの段階で後ほど乗車する立山ケーブルカーの時間指定を行うことができ、これにより、スムーズに乗り継ぎが可能です。
電鉄富山駅から先はアルペンルートに入りますので、一部例外を除いて乗降自由の区間となります。
立山駅⇔美女平:立山ケーブルカー
立山駅に着いたら次はケーブルカー。一気に標高が上がります。
ケーブルカーはキャパシティが小さいのでここでスムーズに乗り継げるかどうかがポイント。前述のように電鉄富山駅で時間指定をしておくと良いと思います。
美女平⇔室堂:立山高原バス
ケーブルカーを降りるとバスが待ち構えています。ケーブルカーのキャパシティに対してバスは余裕があるので乗り継ぎはスムーズです。景色を楽しみながら進みます。
室堂⇔大観峰:立山トンネルトロリーバス
立山の真下をトンネルで潜り抜けます。何台もバスが出るので比較的空いています。
大観峰⇔黒部平:立山ロープウェイ
黒部ダムで有名な黒部湖へ。混雑のため写真が撮れず…。
黒部平⇔黒部湖:黒部ケーブルカー
一気に下って行きます。ここでもケーブルカーのキャパシティの問題で混みがちです。黒部湖駅から黒部ダムを渡り、歩いて次の関電バスの乗り場へ向かいます。
黒部ダム⇔扇沢:関電バス
こちらのバスもかなり台数が出ますが、帰宅する時間に差し掛かりつつあったため混んでいました。
観光放水の時間は?
黒部ダムでは圧巻の観光放水を見学できます。行っている時間は以下の通り。
- 6/26~ 7/31 6:00 ~ 17:30
- 8/1~9/10 6:30 ~ 17:00
- 9/11~10/15 7:00 ~ 16:30
シーズン中の日中ならどの時間でも大丈夫そうですね。
参考:黒部ダム観光放水について|観光情報|黒部ダムオフィシャルサイト
扇沢⇔信濃大町駅:路線バス
さらに路線バスに乗り換えます。途中、信濃大町、大町温泉郷、日向山高原、扇沢停留所に限って自由に乗り降りすることができます。このあたりには温泉やホテルが点在しているようです。
信濃大町駅→名古屋駅:特急しなの(指定席)
さて、ここから関西方面へ帰宅します。
まずは現在地、信濃大町駅位置を確認しておきましょう。
信濃大町駅はJR大糸線の駅になります。ここから名古屋へは松本、塩尻を経由して向かいます。信濃大町駅には名古屋行きの特急しなのが停車しますのでそれを利用しましょう。途中、大糸線から中央線と変わりますが、特急しなのであれば乗換えは不要です。
ここで注意が必要なのは、大糸線経由の名古屋行き特急しなのは本数がかなり少ないということです。かなり少ないというか、15:19の一本しかありません(2019.07現在)。一応、これを逃しても続く15:25発の普通列車で松本へ行けば、篠ノ井線経由(=長野方面からやってくる)の特急しなの号に乗り換えることができます。これでも比較的スムーズです。しかしこれを逃すとかなり帰宅に手間取ることになるかと思います。要注意!
名古屋駅→新大阪駅:東海道新幹線(指定席)
名古屋から大阪方面の東海道新幹線では指定席が利用できます。ここで注意したいのは名古屋駅では途中下車できないということです。そのためこの区間の指定席券は信濃大町駅にて入手しておく必要があります。また外に食事に行くようなこともできません。駅弁を買うなどしましょう。
ここまで大阪~富山側~アルペンルート~長野県~名古屋~大阪というルートを解説してきましたが、逆回りで長野側から立山黒部アルペンルートに入り、富山側に抜けて大阪へ帰ってくるルートを取ることもできます。また、大阪よりさらに西、姫路、岡山、姫路方面から出発する場合、それに応じた切符を買うことができ、該当区間の新幹線指定席を利用することもできます。
”立山黒部アルペンきっぷ”のお値段は? 実際にお得なの?
さて、このように様々な乗り物に乗れるアルペンきっぷですが、実際どれくらい安くなっているのか検証してみたいと思います。
まずは、上記のルートを普通に乗り継いだ場合です。
大阪駅~富山駅:9,010円
電鉄富山駅~信濃大町駅(アルペンルート):10,850円
信濃大町駅~大阪駅:11,760円
計:31,620円
次に立山黒部アルペンきっぷ(北陸線・中央線経由)、大阪市内発着の場合。
計:26,880円
となります。約5,000円お得ですね!
乗車する際のポイント
まずは、今回解説した経路を利用する場合の注意点をもう一度まとめておきます。
金沢駅~富山駅間
北陸新幹線の指定席利用は不可! ”はくたか”、”つるぎ”を利用しましょう!
立山駅~美女平間
ケーブルカーは混雑必至! 事前に乗車整理券をゲットしましょう!
信濃大町駅~名古屋駅~新大阪駅間
名古屋行き特急しなのは1日一本! 乗り遅れないように!
名古屋駅では途中下車できません!
おわりに
ここまでお読みいただきありがとうございました。 アルペンきっぷ、便利でお得ではありますが、きちんと理解するのはなかなか大変な切符です。
逆に分かりにくかったかも?(汗) また、他の3つのルートについては今回解説できませんでした。力不足を悔いるばかり。もし説明不足な個所や間違っている箇所、質問があればコメントを頂けると幸いです。
切符の詳細はJR各社のリンクを貼っておきますのでご参考にしてください。なかなか読み込むのが大変な文章量ですが…。
JR西日本:
「立山黒部アルペンきっぷ」の発売:JR西日本
JR東日本:
https://railway.jr-central.co.jp/tickets/otoku_tateyamakurobe/
また、ざっくりとした概要を掴むためには記事の途中にも貼っていますが、こちらのサイトが分かりやすいです。
前売り券 アルペンきっぷ|おすすめきっぷ|立山黒部アルペンルート
実際に旅行した様子をタイムテーブルと共にまとめています。ご参考になれば幸いです。
それではまた!